アメリカ同時多発テロ事件のその後。
オサマ・ビン・ラディンを追い詰めるまでを描いた作品です。
捜索にかけるCIAの執念がひしひしと感じられました。
ストーリー
アメリカ同時多発テロ後も世界各地でテロが続く中、CIAは国際テロ組織であるアルカイダの指導者、オサマ・ビン・ラディンの行方を追っていた。
しかし、なかなか手がかりがつかめない。
そこへ1人の女性分析官、マヤ(ジェシカ・チャスティン)が配属された。
その優秀さゆえに配属されたマヤは、テロ関係者の尋問からビン・ラディンにつながる連絡係を突き止める。
その矢先、米軍基地内での自爆テロによりマヤの同僚が犠牲になった。
その事件を機にマヤの様子は一変する。
執念で膨大な資料を調査し、連絡係の正体を突き止め、その動きを追うことでビン・ラディンの潜伏先にたどり着いたのだ。
確信するマヤは、確証がほしい上層部を説得し、ついに奇襲作戦が決行される。
CIA捜査官の執念
2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ。
その首謀者であるアルカイダの指導者、オサマ・ビン・ラディンを追い続けたCIAの10年にわたる捜索を、1人の捜査官を通して伝えられる映画です。
アメリカ同時多発テロの後も世界で続くテロ事件。
それらを防ぐためにもビン・ラディンを追い続けるCIA。
それはまた危険と隣り合わせの活動であり、主人公のマヤもテロ現場に巻き込まれたり、移動中に銃撃されたりします。
そしてついには同僚が犠牲になってしまいます。
同僚の犠牲を目のあたりにしたマヤは何かに取り憑かれたかのように調査を進めていきます。
その執念がついにビン・ラディンの潜伏先を突き止めるまでに至りました。
実話に基づいた作品ですが、主人公であるマヤのモデルがはっきりしないなど、明らかにされていない点も多いようです。
国家機密に関わることなので、それも当然の話でしょう。
こういう映画は真実と脚色の塩梅がデリケートで、いろいろと難しそうです。
『ネイビーシールズ:チーム6』との比較
アメリカ同時多発テロ事件からオサマ・ビン・ラディンを追い詰めるまでの10年間を描いた映画は他にもあります。
それが『ネイビーシールズ:チーム6』です。
2つの映画の題材は同じですが視点が異なります。
『ゼロ・ダーク・サーティ』は捜索の指揮を執るCIAからの視点、『ネイビーシールズ:チーム6』は作戦にあたる特殊部隊からの視点です。
同じ題材でも見る視点によって結構違う印象でした。
『ネイビーシールズ:チーム6』は2012年11月4日に米国公開、『ゼロ・ダーク・サーティ』は2012年12月19日に米国公開と時期が近く、何かと比較されたようです。
特に政治的な思惑があったとか無かったとか。
見るのであれば、どちらがお薦めとかではなく、両方とも見ておくのが良いように思いました。
まとめ
詳細は不明とはいえ、実際このようなことが起きていたのでしょう。
確信を持つ現場と、慎重を期したい上層部。
ギリギリのバランスから緊迫感も伝わってきました。
2013年2月15日公開