2004年 公開映画

子どもの純粋さが荒んだ心を癒やす『マイ・ボディガード』

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ストーリー

ビジネスとして誘拐が横行しているメキシコでは、ボディガードを雇うことが一般的であった。

会社の社長であるラモスも例外ではなく、9歳の娘ルピタ(ダコタ・ファニング)のために新しくボディガードを雇うことにした。

雇われたのはジョン・クリーシー(デンゼル・ワシントン)。

かつて米軍に所属していたクリーシーは能力としては抜群だったが、対テロ活動に明け暮れたことで生きる意味を見失い、アルコールに溺れる日々が続いていた。

ボディガードの仕事は引き受け、仕事はこなすも、必要以上にルピタと関わることはなかった。

しかしルピタのほうがクリーシーに積極的に関わろうとし、そこから少しずつ2人は心を通わせるようになる。

そんな2人に悲劇が待ち受けていた。

感想

『イコライザー』シリーズを見てデンゼル・ワシントンの渋さに惹かれ、他の出演作も見てみようと思い選んだのがこちらの映画です。

これまた渋い役で痺れます。

今回の役はボディガード。

かつての経験から心の病を抱え、それを解消するためにアルコールに溺れている、そんな役柄です。

友人の紹介で仕事を引き受けることにしましたが、特に乗り気でもなく淡々と仕事はこなします。

そんな彼の心を癒やすことになるのがルピタです。

クリーシーに関心を示して気を引こうとするも、最初は冷たくあしらわれます。

しかし徐々に打ち解けるようになり、水泳や勉強を教えるまでになります。

そんな日々を通して、クリーシーは心に抱えていた病を少しずつ解消し、生きる意味さえ見出します。

そんなクリーシーとルピタのヒューマン要素がメインのテーマですが、ストーリーにはサスペンス要素もあります。

事件が単純ではなく、意外性を持ったストーリーとなっているので、そういった面でも楽しめる映画です。

子どもの癒やし力

心に闇を抱えた大人が、子どもと接することで少しずつ心に良い変化が起きる。

この映画もそうですが、純真無垢の象徴的な存在として子どもが描かれることはある意味鉄板であり、ヒューマン要素が強くなります。

そんな大人と子どもの関わりを描いた映画で強く印象に残っているのはジャン・レノとナタリー・ポートマンが共演した『レオン』です。

あまりにも有名でいろいろなところで名前の上がる映画ですが、それだけの良さがあります。

子どもと言えば、是枝監督の『奇跡』という良い映画もあります。

九州新幹線の全線開通の際に企画された映画ですが、離れ離れになった兄弟の素直さがとても良かったのでオススメです。

2004 年 12 月 18 日公開