ストーリー
大学教授のジョン(ラッセル・クロウ)は妻ララ(エリザベス・バンクス)、息子ルークとともに幸せに暮らしていた。しかしある日、殺人容疑でララが逮捕されてしまう。
ララの無実を信じるジョンは事件を調べ始めるが、ララに不利な証拠が次々と提出され、為すすべもなく刑が確定してしまう。そのことに絶望したララは自殺を図り、一命は取りとめたものの憔悴しきっていた。
その姿を見たジョンはララを脱獄させることを決意する。脱獄のプロであるデイモン(リーアム・ニーソン)にアドバイスを求め、時間をかけて脱獄の準備を始めた。
そして、ララが別の刑務所に移送されることが決まったことを受け、ついに脱獄計画を始動する。はたして計画は成功するのか?
感想
大切な人を助けるためなら脱獄も辞さない。何だか『プリズン・ブレイク』のような話です。『プリズン・ブレイク』が兄を助けるため刑務所の中から脱獄を企てるなら、こちらは妻を助けるため刑務所の外から脱獄を手引きする。
どちらも、冤罪(かもしれない)大切な人を助けるための行動です。はたしてそこまでできるものでしょうか。すべてを犠牲にしなければならず、かといって必ず成功するわけでもなく。それでも行動を起こすことを決意させるまでに大切な人なわけです。
脱獄のプロから手ほどきを受け、時間をかけて入念に計画を練り上げます。脱獄の実行は時間との勝負。警察が包囲網を敷く前にその網をくぐり抜けなければいけません。しかしどんなに緻密に仕上げた計画も綻びが生じるもの。それが映画に緊迫感をもたらします。
最後には裏をかかれるストーリーもあり、そして結局のところララは無実だったのか、そんなところも含めて最後までハラハラドキドキする映画でした。
冤罪
冤罪とは、無実の人が罪を犯したと判定されてしまうこと。判定されてしまったら最後、刑を受けなければいけません。「そんな馬鹿な!」と思いますが、現実に冤罪事件は起きています。もし自分がそんな目にあったらと思うとぞっとします。
冤罪をテーマにしている映画はたくさんあります。あくまでフィクションとして冤罪を扱っている作品もあれば、実際にあった事件を基にした作品もあります。
1つ思い出すのはキアヌ・リーブス主演の映画『フェイク・クライム』。冤罪とは少し違いますが、銀行強盗に巻き込まれて服役することになった主人公が、本当に銀行強盗を企てるという内容です。卵が先か鶏が先か、そんな内容が印象的な内容でした。
2011 年 9 月 23 日公開