デンマーク発の映画です。
何やら聴覚だけにスポットをあてた、独特な作りが話題になっていました。
期待が膨らみます。
ストーリー
緊急通報指令室のオペレーターであるアスガー・ホルム(ヤコブ・セーダーグレン)は、ある事件をきっかけに警察官としての一線を退き、交通事故による緊急搬送を遠隔手配するなど些細な事件に応対する日々が続いていた。
そんなある日、1本の通報を受ける。
それは今まさに誘拐されているという女性自身からの通報だった。
戸惑いながらも何とか助ける方法を考えるアスガーだったが、彼に与えられた事件解決の手段は電話だけ。
電話から聞こえてくるのは車の発射音や女性の怯える声、犯人の息遣いなど。
それらの微かに聞こえる音だけを手掛かりに、残された時間でアスガーは見えない事件を解決することができるのか。
デンマーク発の話題の映画
デンマークの映画で話題になっていたので見ました。
話題になっていた理由は、映画のシーンがすべて緊急通報指令室の中だけで、しかもオペレーターを通じた電話の音声のみでストーリーが進んでいくからです。
内容もさることながら、この映画の作り方がとても興味深いです。
聴覚に焦点をあてる
人が感覚から情報を把握するとき、視覚から得られる情報が圧倒的に多くて80%程度、それに対して聴覚から得られる情報は10%程度と言われています。
この映画はその聴覚にフォーカスを当てた作品です。
電話だけなのに、いや、だからこそ電話の向こうでの状況を思い浮かべて、とても緊迫した気持ちを味わうことができました。
緊迫した状況の映像はすべて自分の想像だけなのですけど。
ハリウッド映画にはない雰囲気
とてもおもしろかったですが、作品中に流れる空気感にやや独特の雰囲気があります。
ふだんハリウッド映画を見慣れていると、それ以外の国の映画に違和感があったりするものです。
そういう意味では好みが分かれそうでもあります。
ASMR
聴覚と言えば、ASMRという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
Autonomous Sensory Meridian Responseの略で、音を聴くことによって感じる心地良さ、何とも言えない脳の感覚のことを言います。
具体的には、食べ物を食べるときの咀嚼音やキーボードなどのタッピング音、耳かきの音、ささやき声、水が流れる音など、さまざまな音があります。
YouTubeで検索するとたくさん出てきます。
人によって好みの音は違いますが、その人に合った音だと睡眠導入の助けにもなるようです。
聴覚から得られる情報は10%程度とはいえ、聴覚に絞った状況ではかなり敏感になるのでしょう。
いつの頃からか、巷で話題になっていました。
いろいろな世界があるものです。
まとめ
興味深い視点から描かれた、おもしろい映画でした。
作りだけでなく、ストーリーもひねってあって満足度高めです。
ハリウッド映画の他にも、おもしろい映画はたくさんありますね。
2019年2月22日公開