あるクラスで勝手に決められた序列。
ただの悪戯として何事もなく学校生活が送られるはずだった。
1位の生徒が自殺するまでは、、、
ストーリー
1学期の春、2年D組にSNSで送られてきた【序列】。
そこには生徒と担任の全員の明確な順位が示されていた。
誰が何のために決めたものなのか?
犯人が分からないまま時が過ぎたある日、、、誰もが羨む序列1位の姫山椿が学内で自殺した。
そして葬儀の次の日、クラス全員に姫山からの遺書が届く。
死んだ姫山の遺書がなぜ教室に?
そもそも1位の彼女はなぜ自殺したのか?
遺書は本当に姫山が書いたのか?
衝撃の事態の中、姫山の自殺の真相に迫るべく、25人全員が自分の遺書をクラスメイトの前で公開することになる。
だが彼らは知らなかった。
その日から、学級崩壊までのカウントダウンが始まってしまったことを…
スクールカーストがもたらした事件
何者かが突然送ってきたクラスの序列。
ただの悪戯として表面上では気にしていないフリをしても、やはり気になってしまう。
いつの間にか序列に沿った学校生活を送っている中、1位の生徒が自殺してしまった。
彼女が残した遺書を手掛かりに、自殺の原因を探っていくストーリー。
どのクラスでも何となく生まれてしまう序列が明確に示されたことで何が起きるのかをテーマにした映画でした。
各自が胸の内に秘めていた真意が次々と暴かれていき、本心が見えてくるところが興味深く、おもしろかったです。
知らず知らずのうちに型にはめられてしまう怖さ
新しいクラスになっていきなり示された序列。
まだお互いのことがわかっていないはずなのに、何となく自分の順位にふさわしい行動を取ってしまう。
気にしなければいいのに、と思っても、実際こういうことになってしまうのだろうと思えます。
この映画を見ていて思い出したのがドイツの映画『es[エス]』。
実際にあった心理実験を基にした作品です。
募集して集まった一般の人たちが囚人と看守の役に分けられて、疑似刑務所で2週間過ごす実験なのですが、それぞれがだんだん役に入り込んでいってしまい、暴走が始まったため中止されました。
『es[エス]』は見ていて気分が悪くなるのであまりお勧めはしませんが、与えられた役にはまり込んでしまう感じに恐怖を感じました。
今回クラスに示された序列も、同じような心理が働いているのだろうなと思います。
原作の漫画
映画がおもしろかったので、原作となっている漫画も読み始めました。
読んでいて気づいたのは、映画との相違点。
まず、クラスの人数が違いました。
担任の先生を含めて、映画は25人、漫画は30人。
そうなると当然、漫画には出てきているものの映画には出てきていない生徒がいます。
そして序列が少し入れ替わっています。
また、遺書の公開順も違ったり。
大まかなストーリーは同じものの、これらの違いがもたらすのは何なのか、気になります。
まとめ
良い意味で期待を裏切られ、思ったよりもおもしろく感じました。
生徒たちの本性が徐々に露わになり、最後はゾクッとする展開で締めくくる。
結末をふまえて、もう1回見てもいいかなと思いました。
2025年1月31日公開