2018年 公開映画

陸続きでも不連続な国境『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』

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1作目に引き続き、アメリカとメキシコの国境を描いた2作目。

さらなる闇が浮かび上がってきます。

はたして悪者は誰なのか?

ストーリー

アメリカ国内の商業施設で自爆テロ事件が発生。

犯人がメキシコ経由で不法入国したと睨んだ政府はCIA工作員のマット・グレイヴァー(ジョシュ・ブローリン)を呼び出した。

マットの任務は国境地帯で密入国ビジネスを仕切る麻薬カルテルを混乱に陥れること。

それを受けてマットは、旧知の暗殺者アレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)に協力を要請した。

マットとアレハンドロは麻薬王の娘を誘拐し、カルテル同士の戦争を誘発しようと企てる。

しかし、敵の奇襲やアメリカ政府の無慈悲な方針変更によって想定外の事態を招いてしまう。

メキシコの地で孤立したアレハンドロは、兵士としての任務と復讐心、そして人質として保護する少女の命の狭間で、過酷なジレンマに直面していく。

 

陸続きの国境

前作『ボーダーライン』に続く2作目です。

舞台は引き続き、アメリカとメキシコのボーダーラインである国境付近。

陸続きの国境では、国境を挟んでガラッと世界が変わる。

見た目は連続でありながら、その中身は不連続。

日本ではなかなか想像できない印象をもらたしてくれる映画です。

 

さまざまな人間模様

アメリカで起きたテロ事件の犯人をアメリカに密入国させた麻薬カルテルに処罰を与えるのが今回の任務です。

前作『ボーダーライン』を見たときには泥臭くて生々しい雰囲気が苦手だなと思いました。

一方で今作では、さまざまな人間模様が描かれていることに興味を覚えました。

アメリカのため政府のために、表舞台に出ない汚い仕事を引き受ける男。

麻薬カルテルに激しい復讐心を持つ男。

そんな彼らを利用し、用済みになったらさっさと切り捨ててしまう上層部の人間たち。

父親のビジネスのせいで危険な目にさらされる少女。

貧しい暮らしを脱するために、危ない橋を渡り始める少年。

いろいろな思いが交錯する、ヒューマンドラマ的な要素も見られました。

 

カルテル

それ自体はよく耳にするカルテルという言葉。

あらためてその意味を調べました。

カルテル(独: Kartell)または企業連合(きぎょうれんごう)は、企業・事業者が独占目的で行う、価格・生産計画・販売地域等の協定である。

カルテル-Wikipediaより引用


よくよく考えてみたら、社会科で聞いたことがあるような気がしてきました。

談合や独占禁止法に関係してくる言葉です。

カルテルという言葉は主に企業の世界に使われるようです。

一方で麻薬カルテルは、麻薬に関して独占的に支配しているグループと思っておけばよいでしょうか。

縄張りみたいなものなのでしょう。

メキシコは特に麻薬カルテルの組織が多いみたいです。

よく映画の舞台に取り上げられるのには理由があります。

 

まとめ

アメリカとメキシコの国境で繰り広げられる闇を描いた作品。

ルールはあってないようなもの。

両国の思惑もあり、事態の複雑さが見て取れました。

 

2018年11月16日公開

 

『ボーダーライン』シリーズ

1作目『ボーダーライン