2018年 公開映画

素朴だけれど最後まで油断できないストーリー『嘘八百』

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ストーリー

目利きの古物商・小池則夫(中井貴一)はお宝を見つけるために日々屋敷を巡っていた。

そんな中、野田佐輔(佐々木蔵之介)が所有している蔵の中で、国宝級の千利休の幻の茶器を見つけ、骨董のことがわからない佐輔から破格の価格で蔵の中のものを譲り受けることに成功した。

首尾よく成果を手にしたのもつかの間、その茶器は偽物であり、則夫のほうが佐輔に騙されたのであった。

則夫は佐輔を見つけ出し問いただしたところ、佐輔は陶芸家であることを知る。

昔は腕を買われて将来を期待されていたが、今ではすっかり落ちこぼれていた佐輔。

よくよく事情を聞くと、2人には人生を台無しにされた共通の敵がいることがわかった。

その敵に仕返しをするため、2人は一世一代の大勝負に出る。

感想

古美術品を巡って化かし合いを演じた2人が互いの腕を見込んで(?)タッグを組み、大きな罠を仕掛ける。

騙し騙されの駆け引きがおもしろい映画です

そして、最後の最後まで油断大敵。

誰が真の勝利を手に掴むのか、目が離せません。

日本の映画らしい映画です。

ハリウッド映画のように派手な演出はなく、どちらかというと地味で渋い映画です。

でもこういう、派手さは無くても中身で仕掛けていく感じが日本の映画の良さです。

その良さに拍車をかけたのが主役の2人、中井貴一さんと佐々木蔵之介さん。

演技なんだけど演技じゃないような、そんな肩の力を抜いた自然っぽい掛け合いが良かったです。

あと、罠を仕掛けるのに欠かせない仲間のおじさんたちの普通感も良かったです。

日本の映画を見てホッとするところです。

2作目が公開されているので、きっと評判は良かったのでしょうね。

当時、映画館へ見に行ったときはお客さんの少なさに心配しましたが…

古美術品の目利き

美術や芸術の類はからっきしダメで、その良さや違いがよくわかりません。

絵画であればまだ「きれいな絵だな」くらいは思えます(逆にいうと、それくらいしか言えませんが)。

一方で、この映画で取り扱われる茶器をはじめとした和のものは、それこそ違いがまったくわかりません。

特に『なんでも鑑定団』でいうところの高額の一品は、『格付けチェック』で安い品と並べられても違いを見抜けるはずがありません。

それくらいまったくと言っていいほど未知の世界です。

鑑定士に資格はあるようです。

骨董品鑑定士というお仕事とは?美術鑑定士になるには?

しかし他の資格のようにテストを受けて合格すれば、というものでもなく、道のりは険しそうです。

2018 年 1 月 5 日公開

『嘘八百』シリーズ

2作目『嘘八百 京町ロワイヤル