ストーリー
トレッドストーンにブラックブライアー。CIA による暗殺者養成プログラムはそれだけではなかった。アウトカムと呼ばれる計画に参加していたアーロンは、過酷な訓練と特殊な薬の服用を義務づけられていた。
一方、極秘の計画が暴かれようとしていた CIA はアウトカム計画を中断。これによってアウトカム計画の参加者はみな命を狙われることになる。アーロンもまた命を狙われたが寸前で回避した。しかし薬が切れそうになったため、研究所へ向かう。
そのころ研究所では研究員による銃乱射事件が発生。唯一の生存者であるマルタ博士はしかし再び命を狙われる。そこへ現れたアーロンは敵を退け、事情を知る。敵の攻撃を防ぐためにも薬が必要なアーロンは博士とともに工場があるフィリピンへ向かった。
感想
3作目と時を同じくして進んでいた、もう1つのストーリー。ところどころで3作目の映像が挟まれていて、同時期に進行している様子を思い描くことができます。その作り方が興味深いです。
今回の主役はマット・デイモン演じるジェイソン・ボーンではなく、ジェレミー・レナー演じるアーロン・クロス。ボーンとは別の暗殺者養成プログラムにアーロンは参加していました。ボーン同様、その能力は一級品。それが故に命を狙われ、また命を守ることができたとも言えます。
ボーンの記憶喪失に端を発した極秘計画のほころび。立場が危うくなった CIA による火消しの影響がアーロンにまでやってきたわけです。1つのプログラムが別のプログラムをおびやかす。どちらも犠牲者のはずなのに、なんとも皮肉な流れです。
計画の名前は違うとはいえ、ボーンもアーロンもプログラムから生み出された暗殺者。卓越した能力をもった2人が味方として、あるいは敵として出会うことはないのか。すこし想像してしまいます。
登場人物の整理(4作目)
3作目と時を同じくしているとはいえ、この4作目の主要な登場人物は3作目と違っています。ここにまとめておきます。ネタバレにつながりますのでご注意を…
アーロン・クロス
主人公。アウトカム計画に参加していたために命を狙われる。
マルタ・シェアリング博士
アウトカム計画の参加者の体調管理をする会社で、薬の研究開発を担当している。
リック・バイヤー
CIA の不始末を尻拭いするため、アウトカム計画の参加者を始末しにかかる。
ラークス
リックが用意した作戦員。感情を無くした最強の敵がアーロンを追い回す。
この他、ブラックブライアー作戦に関わっていたクレイマー CIA 長官やヴォーゼン、ハーシュ博士なども登場します。
2012 年 9 月 28 日公開
『ボーン』シリーズ
1作目『ボーン・アイデンティティ-』
2作目『ボーン・スプレマシー』
3作目『ボーン・アルティメイタム』
5作目『ジェイソン・ボーン』